OTC取引 店頭取引
OTC(Over the counter)取引、店頭取引とは、金融用語で金融機関との相対取引をあらわします。
店頭取引は、取引所を介さずに顧客と金融機関の間で決めた価格や受け渡し方法で行う取引です。
店頭取引の対義語は、取引所取引と呼ばれ、金融機関は、顧客と取引所の仲介を行います。
Over the counterと言う表現は、顧客と金融機関がカウンターを挟んで取引をする様子を表現した名称と言えます。
店頭取引の種類
店頭取引にて取引されている代表的な商品は、以下の商品になります。
・債券
・株式
・外国為替取引(FX)
債券や株式は、取引所も存在しています。
債券の店頭取引
債券市場は、金融機関間の取引を行う場所として利用されており、一般の投資家が債券を売買する場合は、金融機関との相対取引になるのが一般的です。
新規発行の債券の場合、債券の発行者から決まった数量を金融機関が買い取った上で投資家に販売するという取引形態になります。
既発債の売買は、金融機関が保有している債券を売買し、投資家から債券を大量に買い取った場合や、大量に販売して自己保有量が不足した場合に、債券市場で売買して自己ポジションの調整を行うと言った運用方法が一般的です。
株式の店頭取引
株式の売買は、基本的に東証をはじめとする株式市場で売買されていますが、単元株未満の株式売買(ミニ株、株式累積投資、S株など)は金融機関との相対取引になります。
外国為替(FX)の店頭取引
外国為替取引(FX)についても、くりっく365と言う取引所が存在していますが、多くのFX業者は店頭取引と言う形態をとっています。
店頭取引と取引所取引の違い
店頭取引と取引所取引の大きな違いは、価格の設定方法と受渡日の決定方法です。
約定金額の設定方法
取引所取引の場合は、市場参加者の売値と買値が一致した価格が約定金額になるのに対して、店頭取引の場合は金融機関が提示した価格が約定金額になります。
従って、店頭取引の場合は金融機関が自由に価格設定できます。
(自由に価格設定ができると言っても、市場価格より大幅に投資家が不利になる価格をすると、他の金融機関に投資家が流れるので、市場価格に似た価格設定になります。)
受渡日の設定方法
受渡日についても、金融機関が保有している金融商品を売買するので、市場で決められた受渡日のルールを守る必要がないため、金融機関独自の受渡日のルールを設定する事が可能です。
受渡日も、金融機関が保有している金融商品以上の買い注文が入った場合、市場から調達する必要があるので、基本的には市場で決められたルール合わせた受渡日が設定されています。
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