ポイズン・ピルとは敵対的買収に対し自社を防衛する措置として、既存株主に対して新株予約権を付与したり、従業員にストックオプションを与えておくこと、又はこのようなことの出来る条項を自社の定款に入れておくことです。

敵対的買収を仕掛けられた際に、新株予約権やストックオプションが行使されると味方の株主の株式数は増え、敵対企業の買収コストは大きくなります。

行使されないままの状態で買収すればまさに腹に入った毒薬(ポイズン・ピル)として作用し、買収後に過半数がひっくり返り支配権を失う事態も想定されます。
今ではこの毒薬条項は主だった企業が導入していると言われています。

ポイズン・ピルの危険性

ポイズン・ピルを使って買収を食い止めた場合でも、買収される側にもダメージは発生します。
新株予約権を行使することで買収者の株式保有比率を下げる場合、市場に流通する株式が増加するため、1株あたりの価格は下がることになります。
そうした場合、既存の株主の資産価値を下げることになるので、投資家についても被害を与えることになります。