流動性(りゅうどうせい)とは、一般的には固体や液体が容易に動くことを表す言葉です。

金融業界で使用する「流動性」と言う言葉も、物が容易に動くことを表すのですが、売買の容易さや換金の容易さを表す言葉になります。

流動性の高い商品とは

金融業界で流動性を表す基準は、
・現金化の容易さ
・資本の損失が少ない
になります。。

どこでも売買出来て、価値が下がらず、売買のコストが低い商品が流動性の高い商品と言えます。

それでは、色々な金融商品の流動性を見ていきましょう。

 

銀行預金

商品と呼ぶかどうかは別として、銀行預金は流動性は非常に高い商品です。
現在の日本では、最も流動性が高い商品で、現金と同等の流動性があります。
普通預金は、ほぼ365日24時間引き出すことが可能ですし、1000万円以内であれば、元本が保証されているので、資本の損失リスクもほぼゼロに近い商品です。
定期預金は、現金化と言う面では普通預金には劣りますが、他の商品と比べると、非常に流動性が高い商品になります。

 

公社債

国債(日本国債)は銀行預金とほぼ同等の高い流動性を持った商品です。
金融機関で容易に売買が可能ですし、国債の価値は国が保証しています。
(個人の場合は現金化に手数料が必要になるので、銀行預金に比べると若干流動性が劣ります)

社債についても、非常に流動性が高いですが、国債に比べると流動性は低くなります。
理由としては、現金化の容易さは国債と同等ですが、資本の損失と言う意味ではデフォルトのリスクが国債に比べて高くなるためです。
デフォルトのリスクについては、「格付会社」が付けた格付けが高いほど、デフォルトリスクが低いと判断され、流動性は高くなります。

外国債券は国内債券に比べて流動性は低い商品です。
現金化は、国内債券に比べて若干劣る程度ですが、為替レートに影響を受けるため、資本の損失リスクが高くなります。
また、政治や経済が不安定な国の債券は、格付けが低くなるため、流動性も低くなります。

 

株式

株式の流動性は、公社債や銀行預金に比べると、低くなります。
上場株式の場合は、証券取引所で売買が可能ですが、現金化の容易さは、対象銘柄の出来高に依存するため、債券と比較すると流動性は低くなります。
また、企業の業績により株価の変動があるため、資本の損失リスクも高くなります。

 

不動産

金融商品ではありませんが、不動産の流動性はどうでしょうか?

不動産の流動性は金融商品と比べるとかなり低くなります。
理由としては
・不動産売買の市場が確立されておらず、現金化に時間がかかる
・建物の価値は老朽化に伴い、下落傾向にある
・所有している間、固定資産税などの経費がかかる

 

まとめ

流動性の高い商品から低い商品を紹介しましたが、流動性の高い商品と投資効率の高さは相反するという事も見えてきました。
流動性の高い商品:ローリスク・ローリターン
流動性の低い商品:ハイリスク・ハイリターン
と言えるでしょう。