名寄せ
名寄せ(なよせ)とは、同一人物が複数の口座を保有している場合、複数口座の取引や預かりをまとめる作業を言います。
名寄せ作業は、取引報告書や残高照合書などのお客様への郵送物を送る際に行われています。
現在は、同一人物が同一金融機関に複数口座開設することはできませんが、昔は複数の支店で口座を所有しているお客様も多数いらっしゃっいました。
お客様への月次報告書を郵送する際、そのまま郵送すると口座の数だけ郵便物を発送しなければならないため、発送の手間やコストも大きくなります。
そこで「住所・名前」が同一のお客様は、複数口座の取引の内容を1つの封書に入れて郵送するという手段を取っており、その作業を名寄せ作業と呼んでいました。
名寄せは自動的に行えるよう、システム化されています。
(数十万ある口座を人の手で名寄せするのは不可能に近い行為なので)
同一の住所と名前なら名寄せするのですが、これがかなり難しい行為になります。
複数口座を所有されているお客様は多くの場合、
・異なる支店で口座を持っています
・口座開設する時期が異なっている
ので、届けている住所や名前が微妙に異なります。
例えば住所の場合、
・1丁目2番地3
・1丁目2番地の3
これは同一の住所として扱いたいです。
名前の場合、
・山田太郎
・山田 太郎
これも同一人物として扱いたいです。
また、漢字も
・髙島
・高島
となっているケースもあります。
正し、名寄せを失敗すると大変なことになります。
(お客様の大切な情報を第三者に送ってしまうので)
そこで名寄せを行う場合、漢字は使わず、登録されている「カタカナ」を使用します。
カタカナを使用する際、名前の中にある濁音や空白を外した状態でチェックします。
例えば、山田 太郎の場合
ヤマダ タロウ ⇒ ヤマタタロウ
と変換してから比較すれば精度の高い名寄せが可能になります。
住所の場合は、
・地名が一致する
・番地の数字が一致する
と言う比較を行います。
上記の条件で名前と住所の比較し、一致すれば同一人物として名寄せするのです。
ちなみに名前の比較は、金融機関間の振り込みの際の口座名義人チェックも同様の仕様で行われています。
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