お金の増やし方 ~資産の比率~
お金の増やし方の中で重要な事の一つに、「資産の比率」があります。
お金を増やしたいのなら、お金を貯めてはいけません。
いきなり訳の分からない言葉で始まりましたね。
「お金を増やすには貯金するしかないだろ!」
と言う声が聞こえてきそうですが、貯金するのはお金を増やすのに一番非効率な行為なのです。
確かにお金持ちと言われている人は預金残高も多いですが、預金以上にお金以外の資産を持っています。
国税庁の統計で、富裕層の相続時の資産比率は以下のようになっています。
年 | 不動産 | 有価証券 | 現金・預金 | その他 |
1980年 | 71% | 11% | 9% | 9% |
1985年 | 72% | 11% | 9% | 10% |
1990年 | 76% | 10% | 8% | 5% |
1995年 | 74% | 8% | 10% | 6% |
2000年 | 66% | 8% | 15% | 9% |
2005年 | 56% | 13% | 20% | 10% |
注目したいのは現金や預金の比率が全体の20%と非常に少ないという事です。
預金比率は少しずつ増えてはいますが、資産の多くが不動産や有価証券で保有しているのです。
富裕層は預金額が大きいイメージがあるかもしれませんが、それ以上に不動産や有価証券を保有しているのです。
目次
なぜ現金や預金は効率が悪いのか?
資産を増やすための方法には2種類の方法があります。
1.支出を減らす
2.収入を増やす
当たり前の事ですが、重要な事です。
お金を増やすには出ていく量を減らすか、入ってくる量を増やすしか方法はありません。
(お金を印刷するのは犯罪なので、絶対にやってはいけません)
支出を減らす
お金を貯めるために節約する人が多いですが、節約して貯める金額には限界があります。
お金の増える量は収入より増えることはあり得ませんし、サラリーマンの場合は収入の増加にも限界があります。
お金を貯める目的を考えると、
・生活の質を上げる
・欲しい物を買う
など、お金を使うことが目的だと思います。
何かの時の蓄えも、結果的に「欲しい物(必要な物)を買う」という事になります。
お金は使うためにある!
生きているうちに使わないと意味がない!
昔の人は素晴らしい名言を残していますね。
お金は使うためにあるのに、使わないと言うのは本末転倒です。
ひたすらお金を貯めて、一気に使うと言う方法もありますが、
・節約してお金を貯める = 精神的にマイナス
・貯まったお金で欲しい物を買う = 精神的にプラス
と考えると、プラマイゼロになります。
それなら普通に生活していてもプラマイゼロとも言えるます。
お金を貯める事(節約生活)が楽しみに出来る人は節約してお金を貯める方法も有りですが、節約生活が楽しめない人には、節約してお金を貯めるのはあまりお勧めできない方法と言う結論になります。
(この記事を読んでいる人は、節約を楽しめない人が多いと思いますので、このまま続きをよんでいきましょう!)
収入を増やす
お金を増やすもう一つの方法は、収入を増やす事です。
私を含めてこの記事を読む人の最も興味がある事だと思います。
「収入なんてそんなに簡単に増やせないんだよ!」
と言う声が聞こえてきそうですが、収入を増やすのは想像しているより簡単な事です。
しかし、収入を増やすのは難しいと言う印象を持つ人は多いでしょう。
理由は簡単です。
「収入を増やすのは難しい」
と言うイメージを持っているからです。
しかし
はっきり言います。
「収入を増やすのは簡単」
です。
もう一度言います。
「収入を増やすのは簡単です」
収入を増やす方法はたくさんあります。
・今の仕事の質を上げて、昇給させる。
・副業をする。
・起業する。
・銀行に預ける
・投資する。
他にも色々な手段があります。
難易度の高い方法から低い方法、収入の多い方法から少ない方法
方法によって難易度(リスク)や収入(リターン)が異なりますが、一般的にはリスクとリターンは比例しています。
ハイリスクハイリターン、ローリスクローリターンと言う言葉はよく聞きますね。
リスクとリターンが比例するのは理由があります。
短期的にはローリスクハイリターンの状態になっても、長い目で見るとローリスクローリターンになります。
(ハイリスクローリターンは普通に起こり得るので注意が必要です)
ある商品を開発する時は、その商品が売れるかどうかわからない状態で作る必要があります。
もちろん市場調査等を行って、どれくらい売れるか予測しますが、所詮予測に過ぎないので予測通りに売れるかどうかわかりません。
要するに、リスクを取って開発する訳です。
そうなると商品の値段を決める際に、商品開発の費用や製造コストだけでなく早く開発費用を回収するために利益率を多めにとった価格設定にします。
リスクを取る代わりにリターンも大きく取る、いわゆる「ハイリスクハイリターン」の状態です。
その商品が発売されて、人気商品になると開発した企業は大きな利益を上げる事ができます。
そうなると同業他社は黙ってみていません。
作れば売れるのがわかっているので、同じ商品を開発販売します。
つまり、リスクを取らずにリターンを得る事ができるのです。
リスクはあまり取らずにリターンは大きく取る、「ローリスクハイリターン」の状態が出来ました。
しかも、最初の商品より少しだけ値段を下げれば一層販売数は伸びるでしょう。
2社が成功したことがわかると、商品を真似る企業はどんどん増えていきます。
新しい企業が加わるごとに価格はどんどん下がっていきます。
こうなるとリスクはありませんが、リターンも下がっていきます。
最終的に、「ローリスクローリターン」の状態に落ち着いてしまいます。
金融商品の投資も同様です。
値上がり率の大きい(=値動きが激しい)商品は、流通量が比較的少ない商品です。
値動きの激しいベンチャー企業は市場の流通量が少ないため、比較的に少額の投資でも大きな値動きになります。
しかし、大企業は市場に大量の株が流通しているため、大量の投資でも値動きは少なくなります。
値動きが激しい = ハイリスクハイリターン
値動きが少ない = ローリスクローリターン
の図式が出来上がっていますね。
話しが逸れてきたので本題に戻しましょう。
収入を増やす方法は複数ありますが、方法によって難易度は変わってきます。
今の仕事の質を上げて、昇給させる。
これは人によって難易度は異なりますが、現在の仕事を続けていくと色々なスキルが身につくと思います。
漠然と仕事をするのではなく、「会社が求めている仕事は何か?」を常に考えながら仕事をすれば自然と収入は増えてきます。
もう少し考え方を進めて、「自分の業界で求められている事は何か?」を考えながら仕事をすれば、仮に社内の評価が上がらなくても他社からのヘッドハンティングと言うルートも出てきます。
また、自発的に動いていくと、仕事のモチベーションが上がることが多いので、仕事を楽しむことができます。
仕事を楽しんで、収入が増えるのだから一石二鳥ですよね。
副業をする。起業する。
次の方法は副業です。
副業と言っても、「本業のほかにアルバイト」と言うのはお勧めしません。
この記事を読んでいる多くの人は、本業(アルバイトを含む)があって、他に収入源を求めていると思います。
また、多くの人の本業は時給・日給・月給で報酬が支払われていると思います。
つまり自分の時間をお金に換えているのです。
時給~月給制の給与は安定していて良いのですが、言い換えれば収入が劇的に増える事もありません。
副業や起業を目指すのであれば、自分の成果をお金に変える方法を目指すべきです。
成果をお金に変えるのは収益が安定しませんが、他に収入の柱があるのなら安心して成果を求める事ができます。
という事で、ここでお勧めする副業とはアルバイト以外の職業になります。
副業や起業は難易度が高いと思われがちですが、以前に比べれば簡単になってきたと思います。
例えば、自分の知識をブログやYouTubeなどで公開すると言うことも立派な副業です。
不要になった物をネットで販売するのも副業の第一歩で、知り合いの不用品を代理で販売すればビジネスとして成り立ちます。
あなたが住んでいるところだけで売られている特産品があれば、それを代理購入して全国に販売すると言う方法もあります。
他にも考えればたくさんの副業があると思います。
副業が禁止されている会社に勤めている場合は難しいですが、副業が可能な人はぜひチャレンジしていただきたいと思います。
銀行に預ける。投資する。
最後に、貯金や投資をする方法です。
これが一番簡単にお金を増やす方法です。
銀行への貯金や、株式・投資信託への投資です。
その中でも、金融商品と呼ばれている株式や投信への投資はお金を増やすのに一番効率的な方法です。
銀行への預金は現在の低金利だとほとんど増えませんが、株式や投資信託は年間で1%から5%の利益が得られる可能性があります。
銀行預金の金利は0.01%以下(2020年6月現在)なので、銀行預金の100倍から500倍の利益を得ることが可能です。
投資の効率
収入を増やす方法をいくつか紹介しましたが、その中で誰でも出来るのが投資です。
投資の中には銀行預金や金融商品の購入がありますが、投資方法によって効率が大きく異なります。
ここで言う効率とは、どれだけの比率でお金が増えるか?という事になります。
現金で持っている場合
1万円をどれだけ長期間持っていても増えも減りもしません。
従って、投資効率は0%になります。
銀行に貯金した場合
銀行に預金すると、年に数回利息が入ります。
また、銀行が破綻しても預金残高が1000万円までは保証してくれるので、預金残高が減る事はありません。
従って、投資効率は預金の利率になり、2020年6月現在では0.01%程度になります。
金融商品を購入した場合
次に金融商品を購入した場合ですが、これは商品によって大きく異なります。
主な金融商品は、
・債券
・投資信託
・株式
ですが、債券の中でも利回りの高い債券もあれば低い債券もあります。
どの商品にも共通して言える事ですが、元本が保証されないので投資したお金がゼロになる可能性があります。
投資の方法によっては、投資したお金以上の損失を被る可能性もあります。
そんなリスクがある商品をなぜ勧めるのかと言うと、ちゃんとした理由があります。
実は貯金も元本割れしている?
さっきは銀行は1000万円までなら元本を保証してくれると書きました。
なのに今度は銀行貯金も元本割れしていると書いてます。
どちらが正しいのでしょうか?
100万円預けたら、利息が付いて増える事はあっても減る事はないので、数字上の元本割れは発生しません。
100万円を10年間貯金して、101万円になったとします。
10年間で1万円のお金が増えたことになります。
しかし、10年前に100万円で買えたものが現在も100万円で買えるでしょうか?
例えば、10年前に100万円で買えていた車と同等の車が今では110万円するとしたらどう思いますか?
実質的には9万円の損失を受けたのと同じですよね。
10年前に買えた車が、銀行に貯金していたら買えなくなったのですから。
お金が増えるかどうかは、購入できる商品を考慮して考える必要があります。
つまり、お金は利率と物価の上昇率が大きく影響するという事です。
ちなみに、銀行の利息は物価の上昇率(インフレ率)よりも常に低い状態を保っています。
どう言う事かと言うと、銀行に100万円貯金して利息が付いて110万円になるころ、100万円で買えてた物は110万円では買えないという事です。
30年前、自販機で缶コーヒーは100円で買うことが出来ましたが、今は130円になっています。
しかし、30年前に100円貯金していても120円にもなりません。
つまり、30年間銀行に貯金をすると、資産は1割減少したという事になります。
もっとわかりやすい言い方をすると、「30年前に100円貯金したら90円になった」という事になります。
金融資産へ投資する
長々と現金や貯金で資産を持つのは効率が悪いという事を説明してきました。
現金や貯金がダメならどうしたらいいの?と聞かれると思います。
答えは簡単です。
現金や貯金ではなく、物に変えるのです。
お金は物を買うための道具ですから、物に投資すれば良いのです。
物として資産を持っていれば、物価が上昇しても問題ありません。
(だって物価が上昇すると、自分が持っている物も上昇するのですから)
缶コーヒーの例を出しましたが、
・30年前に100円貯金している人は1割の損失を出している
・30年前から缶コーヒーを持ち続けている人は差し引きゼロ
(そんな人はいませんが。。。)
現金や貯金するより、物で持つ方が有利という事は、少しわかってきたと思います。
しかし、物に変えれば何でもよいと言う訳ではありません。
投資と言う観点で物を買う場合、以下の条件を満たす必要があります。
・腐ったりしない
・価値が大きく変動しない
・お金に戻すのが容易
細かい条件は他にもありますが、最低限上記の条件を満たさなければ投資はできません。
投資した商品が腐ったり溶けたりするのは論外ですし、価値が頻繁に変動するのは高値掴みのリスクが大きくなります。
資産価値がどんどん上がっていっても、お金に戻すのが難しい商品も投資向きとは言えません。
(お金に換えたいときに、誰も買ってくれなかったら資産を持っていないのと同じですよね。)
上記の条件を満たす商品はたくさんあります。
・不動産
・金やプラチナ等の貴金属
・美術品
・株式、債券等の金融商品
どれも投資対象の資産として問題ない商品ですが、金融商品以外は専用の保管場所が必要になったり定期的なメンテナンスが必要になります。
しかし、金融商品は証券会社に預けておけば維持費はほぼゼロですし、お金に換えたいときも売買する市場があるので簡単にお金に換えることができます。
投資に適した金融商品とは
金融商品は投資に適している事を説明しましたが、金融商品にも色々な種類があります。
どんな金融商品が投資に向いているのでしょうか?
金融商品を投資に向いている順に並べると
・投資信託
・国債
・銀行預金
と言う順番になります。
投資に向いている商品に「株式」が入っていないのが不思議に思った人も多いと思います。
株式は投資の代表格と言われている商品ですが、投資の初心者には向いていません。
と言うのは、株式会社が発行している株式に投資するのですが、他の金融商品と比べて値動きが激しいため銘柄の選別次第で損益に大きく影響します。
値上がりする銘柄を持っていれば大きな利益を得ることが出来る半面、値下がりや倒産のリスクもあります。
ただ、株式市場全体を見れば、経済が成長すると値上がりする株式に投資するのが効率の良い投資です。
個別銘柄の値下がりリスクは銘柄を増やす事で分散する事ができます。
(利益も分散されてしまいますが。。。)
複数銘柄の株式を運用するには大きな資金が必要になってきます。また、銘柄の選別の難易度も低くありません。
そこで複数銘柄を運用するインデックス投信に投資することで、
・銘柄の分散
・小額から投資できる(多くの投資信託は1円から購入が可能)
が出来るのです。
という事で、投資を始める際の金融商品は、「インデックス投信」の一択となります。
金融商品の運用比率
最後に、どれくらいの割合で投資信託を買えば良いかを説明します。
このブログを読んでいる人の多くは、何らかの収入があると思います。
1ヶ月の生活に必要なお金は給与などの収入でおぎなえると思うので、今後1年間で想定される大きな出費(不慮の出費)が支払える金額は現金か銀行預金で確保します。
残ったお金は全て投資信託の購入に回します。
この比率で投資すれば、基本的に投資信託を切り崩す事は無いと思います。
インデックス投信は長く持つほど運用効率が良くなるので、本当にお金に困った時以外は売りません。
働いている間はインデックス投信を買い続けて、定年退職後から少しずつ売却して生活費に充てるのが理想です。
簡単ですが、インデックス投信に投資すれば少ないリスクで資産運用できると言う事を説明しました。
今後、投資信託の銘柄の選び方や効率の良い運用方法を説明したいと思います。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
コメントを残す